Kenkichi Yunoki(Sakai-City,Osaka,Japan)(200mm newtonian)
2002/08/01 19h20m(UT) / Mare Nubium(雲の海) / colongitude= 188.17
2002/08/01 19:20:12(UT) Mare Nubium(雲の海)
200mm(F7) Newtonian   Pentax XP24
Nikon COOLPIX 995   ISO400   1/7s
Seeing 7/10   Trans 4/5
Kenkichi Yunoki (Sakai City Japan)
このあたりは微妙なシワ、谷が沢山見え想像力を刺激する。
PitatusからKiesを通りWolfあたりまでリンクルリッジを辿っていけばゴーストクレーターらしきものが見られる。
Pitatusはこの古いクレーター形成後に出来、その後雲の海を満たした溶岩のわき出しがあったと思える。
Pitatusの内側の縁に沿って谷があるが溶岩の凝固により体積が減少し加えて自重の働きも作用して生じたものだろう。
Pitatus,Wurzelbauer辺りはシーイングが良い夜に更なる拡大撮像をしたくなる。
直線の壁西部は雲の海からの粘った溶岩が押し寄せたためThebitに到着するまでに凝固し西に厚く堆積し自重で沈み込んだのだろう。
その際直線の壁(Racta Rupes)やRima Birtの断層やクラックが出来たのだろうか。
直線の壁外周を形作る古いクレーター痕の内部を見ると西部の溶岩の色が異なり厚くうち寄せた様子が想像される。
Rima Hesiodus のクラックはどのようにして出来たのだろうか。
雲の海の溶岩の収縮によるものか、それとも、大きな隕石の激突の衝撃による衝撃が引き金となって厚くたまった雲の海の溶岩の方向に沈み込んだためのクラックなのだろうか。
Bullialdusはこの辺りでは最も新しいクレーターであるがティコやコペルニクスよりは古いと思う。
微細な2次クレーターが少ないからである。
細かな2次クレーターは時間の経過とともに消えていく。
GuerickeからFra Mauro辺りはRanger7  Apollo12,14からの画像に興奮したのも懐かしい思い出である。
今の仕事をする以前の会社で、そのころ始まったばかりのリモートセンシングについてほんの少し関わったことがある。
地上からの調査では分かりづらい地下に埋もれてしまった遺跡も航空機や衛星からの画像でわかる場合もあることを知って好奇心を刺激された。
最近ではエジプトの地下に埋もれてしまった遺跡の探査にもこの手法は用いられているとのことである。
[柚木健吉]
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